美味健在 懐かしの駅弁

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サントリー白州蒸留所の工場見学の帰路、たまたま立ち寄ったのがJR小淵沢駅の売店。
何気なしに店内を物色していたら、ふと目に飛び込んで来るものがありました。
緑と青を基調にしたポップな色使いのパッケージ。
そこには赤い文字で「高原野菜とカツの弁当」と大きく書いてありました。

小淵沢駅 駅弁 八ヶ岳名物高原野菜とカツの弁当

どことなく懐かしい 八ヶ岳の山肌から野菜が見えるようになってます


そう、小淵沢の有名駅弁です。
一目見て「まだあったんだ懐かしい!」と湧き上がるそこはかとない感動。
朝食を軽く食べたあとは白州蒸留所でウイスキーばかり飲んでいましたので、ちょっと小腹が空いたところ。
八ヶ岳そして高原のイメージをこれでもかという位に分かりやすく表現したレトロな駅弁。見つけてしまった以上、買わないわけにはいきません。一つだけ購入し、おやつにすることに。
さっそく、包みを解いて食します。
その名に恥じないタップリつまった高原野菜は彩り豊か。レタスだけでなくカリフラワーやセロリ、山ゴボウなど盛りだくさん。こんなにも生野菜を主役にした駅弁は他にはまずないでしょう。
この野菜達をドレッシングや塩でいただくわけですが、本当にどの野菜もシャキシャキと新鮮で美味。野菜の旨みでご飯が進む。十分立派なおかずになっています。
もう一方の雄、カツは豚でなくチキンカツ。こちらも冷めてもおいしくご飯に合います。
小淵沢 高原野菜とカツの弁当

野菜がタップリ チキンカツに猫まっしぐら


確か大昔にも食べたことがあり、その時も美味いと思いましたが、当時以上に美味しくオシャレになっているような気がします。
懐かしい駅弁に興味が湧いたのでウェブで調べたところ、高原野菜とカツの弁当が誕生したのは昭和45年。ほぼ私と同い年でした。
日本で初めて生野菜が入った駅弁として当時としては(今でも?)画期的だったようです。
生野菜をおいしく且つ衛生的に食べるため、逆転の発想ではありませんが、最初から”冷めている”ことを前提に、冷めてもおいしいご飯や冷めてもおいしいカツを開発したとのこと。
なるほど。ということは、この駅弁を人にあげるときは一言伝える必要がありますね。
「絶対チンするな、冷たいまま食え」と。
昔は電子レンジなんてありませんでしたが、今はお弁当をチンするのは当たりまえ。
温められてフニャフニャになった生野菜なんて想像したくありませんが、気を付けないと自分も無意識のうちにやらかしちゃうかもしれません。

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