築地での買い物は場内の仲卸市場で
築地場内の魚がし横丁で寿司を食べたあとに向かったのは同じく場内の仲卸しエリア。
実際にセリを行っている場所は一般客立ち入り禁止ですが仲卸市場は入場可能です。一般客に販売もしてくれます。
ここは街の鮮魚店や飲食店などプロが買い付けに来るところですので価格も品揃えも場外とは比べ物になりません。もし築地で買い物するなら場内が断然おすすめです。
場内で買い物するにあたっての注意点
ただし、プロでごった返している時間帯は避けた方が無難。行くなら朝9時以降が良いようです。ほとんどのお店が昼には店を閉めますので遅くても11時には到着しましょう。
また、仲卸なので販売ロットは大きくなり1尾丸ごとの量り売りかケース単位での取引が基本です。3枚おろしとかワタ抜きなどの面倒なサービスはたぶんないか、あっても頼みづらい雰囲気。当然、鱗もついたままです。
さらに場内の通路は狭く水浸し。そこをターレや関係者が往来していますので、濡れたり汚れたりする可能性があります。ハイヒールなんかはやめた方がいいでしょう。
仲卸で鮮魚を購入
さて、我々が仲卸市場を回り始めたのは11時す過ぎ。半分以上が店じまいしていましたが、その分人が少なくゆっくり見て回れました。
閉店準備に忙しいお店をしばしひやかして、今回選んだのはノドグロ(アカムツ)と甘鯛(京都でいうところのグジ)。
せっかく日本中の鮮魚が集まる築地に来たのだから関東では手に入りづらい高級魚を買いたいと思った次第です。
ノドグロは1キロ4,800円。購入したのはパンパンに太って脂がのっていそうな500gぐらいのもの。
鹿児島産と思われる甘鯛はキロ2,500円、こちらは400gぐらいかな。2尾合わせて5千円程度でした。
魚づくしの豪華な夕食
甘鯛は昆布〆と酒蒸し
急いで帰宅して早速下ごしらえです。
どのようにして食すか悩みましたが、甘鯛は半身を昆布〆にして刺身、半身は酒蒸しとオーソドックスなメニューを選択。
まず甘鯛の鱗をとります。鱗とりはペットボトルのキャップが手軽で便利。面白いように取れますし、包丁の腹でとった時より飛び散りが少ないです。
鱗がとれたら2枚におろし、骨をとって半身に塩を振り〆ます。30分ほどしたら水分を拭きとり昆布で挟み冷蔵庫へ。残った尾頭付きの半身は酒蒸しです。
ノドグロは塩焼きと煮つけ
次にノドグロ(アカムツ)です。
個人的には、脂ののったノドグロは塩焼きがベストだと思いますが、最近、煮物が最高という声をよく耳にします。このためノドグロも塩焼きと煮物の種類の食べ方で楽しむことにしました。
ノドグロを2枚におろしてびっくり。お腹の中からとても大きな卵と肝が出てきました。卵は煮物に肝は塩焼きにします。
料理のお味は?
甘鯛昆布〆
さて、それでは実食です。
甘鯛の昆布〆は塩で〆たことにより歯ごたえと甘みが増しとても美味しい。まさに甘鯛です。松皮造りにしましたが、甘鯛の皮は薄く味が凝縮しているので皮を残した方が旨みが増します。
甘鯛酒蒸し
甘鯛の酒蒸しも上々の出来です。
作り方は簡単で、昆布〆で使った昆布の上に甘鯛とシイタケ・シメジを並べ日本酒を振り蒸し器で蒸しただけ。味付けは塩のみのシンプルな料理ですが、ふっくらと甘みのある白身はまさに料亭の味と自画自賛です。
甘鯛は冬の魚のイメージがありましたが、夏もいけますね。
ノドグロ塩焼き
続いてはメインのノドグロ。
塩焼きは間違いのない美味さ。とろけるような白身で白身なのに脂が乗りに乗りまくってます。ノドグロも旬は冬だといわれていますが、一年中脂の乗りはいいようで、夏のこの時期が一番うまいという説もあるようです。
ノドグロ煮つけ
初めて食べるノドグロの煮つけですが、これがまた最高。塩焼きとは違う濃厚な脂質のうまみを堪能しました。
ノドグロが西日本で獲れる美味い魚の代表だとしたら、東にはキチジ(キンキン・メンメ)という脂ののった美味しい魚がいます。
私はこれまで煮つけだったらキチジの方がノドグロより上だと思っていましたが、それは勝手な思い込み。ノドグロの煮つけもやたら美味いです。感動モノです。
この時期、運よく子持ちのノドグロに当たったら、塩焼きより煮つけの方がいいかもしれません。長く煮込むより強火で一気に炊き上げるのがおすすめです。
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