スタッドレス履きつぶしの経過報告

P1020457-1 キャンピングカー
雪に埋もれるキャブコン・カムロードベースのキャンピングカーデイブレイク、安比スキー場

雪に埋もれるデイブレイク号

冬用タイヤの夏使用にはリスクがあります

我がデイブレイク号は、タイヤにブリヂストンのBLIZZZAK W969を装着しています。サイズは215/65R15。2013年11月にヨコハマのTY285(215/65R15)から履き替えました。
ご存知のとおり、ブリザックはスタッドレスタイヤですが、我が家は一年を通してこのタイヤを使用しています。いわゆるスタッドレスの履き潰しというやつです。
タイヤの入れ替えから2年以上が過ぎましたので、スタッドレスの履き潰しについて、簡単に感想を書きます。

なぜスタッドレスを通年使用するのか

どうしてスタッドレスを履きつぶすことにしたのかというと、理由は一つしかありません。経済性、コストの面を考えてのことです。
バースト事故を防ぐため、カムロードベースのキャンピングカーではタイヤのロードインデックス(耐荷重性能)の向上と、早めのタイヤ交換(俗説では3年~4年)が推奨されています。
つまり、この説に従うと3年に一度は高価なトラック用タイヤを購入することになります。雪国に住んでいればスタッドレスも用意しなければなりません。
ロードインデックスの高い215/65R15サイズだとタイヤだけで4本8万円はしますので、スタッドレスも揃えれば16万円。ホイールも必要です。非常に大きな出費を覚悟しなくてはいけませんね。
当時はよくスキーにも出かけていてましたので、冬タイヤも諦められず、やむを得ず出した結論がスタッドレスの通年使用。ベストとは思えませんが、コストを考えての選択です。

スタッドレスタイヤを夏に使用することの問題点

一般的にタイヤメーカーはスタッドレスの通年使用を推奨していません。
理由は、暖かい時期は濡れた路面での制動距離が長くなることと、ハイドロブレーニング現象が起きやすくなることが挙げられています。→トーヨータイヤ
しかし、法令上は何ら問題はありません。
ブリヂストンのサイトには以下のような記述があります。

積雪または凍結路では、冬用タイヤを全車輪に装着してください。夏用タイヤは、積雪または凍結路において、冬用タイヤに比べて制動距離が長くなります。また、冬用タイヤは全車輪に装着しないと挙動が安定しません。尚、冬期が過ぎたら一般路(乾燥路・湿潤路)走行に適した夏用タイヤに交換することを推奨します。

ブリヂストン・タイヤを知る・安全維持・性能維持のために・タイヤ選択時の注意

積雪および凍結路走行の場合は、冬用タイヤの残り溝が新品時の50%以上あることを確認ください。使用限度は接地部に冬用タイヤの摩耗限度を示すプラットホームが露出しているか否かで判断してください。残りの溝深さが新品の50%未満のタイヤは冬用タイヤとしては使用できません。夏用タイヤとして継続使用する場合のタイヤの溝深さの使用限度はスリップサインが露出する残り溝1.6mmです。

ブリヂストン・タイヤを知る・安全維持・性能維持のために・摩耗限度

タイヤメーカーとしては、絶対ダメとは言えないものの、夏の雨天時の性能で夏用タイヤに劣るのは明らかなので、安全を考えればスタッドレスの通年使用はおすすめしないといったところでしょうか。

実際、北海道では履き潰しされている方も多いようですし、埼玉あたりでも幹線道路で観察すると、夏でもスタッドレスのトラックがたくさん走っています。
お恥ずかしい話、私はスタッドレスタイヤを購入してから冬用タイヤの夏使用が危険だと知りました。ちょっと不安もありましたが、改めて夏タイヤを買う気にもなれませんでした。
結局、スタッドレスの特性を理解し雨天時は注意して運転することを肝に銘じて、2年間スタッドレスで過ごしてしまいました。

キャブコン・デイブレイク、盛岡での夜明け、冬景色

雪国の夜明けとキャンピングカー

実際のところはどうだったか

うちの買い物クルマのシトロエンDS4は欠陥車じゃないかと思えるぐらいブレーキの利き方がタイトで、ペダルをちょっと踏むだけでガツンとブレーキがかかります。これと比べ、カムロード・デイブレイクはいくら踏み込んでも効かないし、止まりません。
久しぶりにキャンピングカーに乗るときには、まず買い物車とは逆になっているウインカーレバーを確認し、次にブレーキの効き具合、ペダルのフィーリングを確認しながら運転する癖がつきました。
あくまでDS4と比較しての話ですが「キャンピングカーは止まらない」という強い刷り込みのうえで運転しますので、自ずと安全運転になりキャンピングカーでは危険な場面に遭遇したことはありませんでした。ウエット路面でブレーキが効かず怖かったという経験もなかったです。ただ単にラッキーだっただけかもしれませんけど。
なんの参考にもならないグズな経過報告で恐縮です。でも、正直な感想はこんなところ。
決してスタッドレスの通年使用をおすすめするのではありません。ただ、交通法規を遵守して普通に運転する分には特に問題はないという当たり前の結論です。
なお、付け加えるとすれば、後付けした衝突安全防止システム「モービルアイ」が安全運転に大きく寄与している点も見逃せません。

タイヤW969の感想

参考までにBLIZZAK W969の使用感。これはなかなか良いタイヤだと思います。
カムロード2WDですので限界がありますが、雪道走行は信頼のBLIZZAK性能です。また、スタッドレスにしてはロードノイズが少なく、特有のグニャグニャ感があまり気になりません。
ロードノイズもグニャグニャ感(コーナリング時の安定性)も総じてTY285より上だと個人的には感じています。

次もスタッドレス履きつぶしか

雑な感想をだらだら書いてきましたが、端的に次はどうするかと聞かれたら、
「夏タイヤ買います」と答えます。
なぜなら、最近はスキーに行かなくなってしまったため。
万が一のことを考え安全を優先するならやっぱり冬以外は夏タイヤがベストです。
冬季にスタッドレスがないのは行動上の大きな制約になります。しかし、キャンピングカーの出番は所詮「遊び」です。あえて危険を冒してまで出かける必要はありません。
降雪地帯に行かないのであれば、夏タイヤに非常用のチェーンを用意しておけば十分でしょう。

コメント

  1. レオじじい より:

    年間の走行距離の少ない車ではそういう方法も一理ありですね。
    耐荷重的にはロードインデックスが大きければ問題ないでしょうから、私は、雪の有る所にはいきませんのでTY285(215/65R15)を履いていますが、冬に飛騨地方や北陸地方へ行けないので来年はスタッドレスと考えていましたが・・・一考の余地ありですね。
    来季の冬までに考えます。

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      レオじじい 様
      夏・冬両方のタイヤを用意するのが当たり前なのかもしれませんが、それほど距離をのらない車だと非常にもったいなく感じてしまいますね。
      私も、やっぱり雪国に行けないとつまらないので、次もスタッドレスがいいかなと強く思っていたのですが、実際の行動を分析して冷静に考えてみると夏タイヤのほうが良いような気がしてきました。そんなわけで今回の記事を書いた次第です。