ルピナス鑑賞、幌加内そばと日本海のエビづくし(6月27日)
北海道に上陸して初めて青空がのぞいた。
天気が好転しそうなので、ルピナスを見るため沼田町の萌の丘を目指す。
その後は、翌日の利尻島ゆきフェリーに乗船するため、ひたすら北上した。
朱鞠内湖を経由して苫前。苫前からは日本海オロロンラインを天塩へ。
観光ポイント
萌の丘のルピナス
ニュージーランド南島テカポ湖畔「善き羊飼いの教会」で咲き乱れる姿を見て以来、大好きな花の一つになったルピナス。
この時期の北海道、ルピナスは道端に普通に咲いているけど、沼田町にある萌の丘がルピナス鑑賞の名所だという話を聞きつけたので行ってみることにした。
道の駅サンフラワー北竜から萌の丘はすぐ近く。9時前には到着し、丘の上の駐車場にキャンピングカーを停める。
まったく知らなかったけど、萌の丘は1999年放送のNHK朝の連ドラ「すずらん」の舞台となった場所。沼田町の田園風景を見下ろせる小高い丘で、北海道らしい景色を楽しことができる。
展望台から見下ろすとの丘の斜面全体がルピナス畑。ピークは過ぎていたけど、色とりどりのルピナスが咲き誇っている。
また、展望台のさらに奥には2本のシンボリックな木が立っていて、そこからも牧歌的な風景を眺めることができる。
のどかな風景とルピナスの花を楽しめる地味だけどなかなか良い場所だった。
深名線第三雨竜川橋梁
萌の丘以外にはノープランの2人。どうやって稚内に出るか検討した結果、まだ通ったことのない国道275号を走り朱鞠内湖に行くことにした。
お昼前に幌加内で名物のそばを食し、更に北上すると、道の駅「森と湖の里ほろかない」まであと数キロのところで「土木遺産旧深名線第三雨竜川橋梁」という看板が目についた。
しばらく行くと道路とほぼ平行に暗緑色の鉄橋が架かっていた。
この橋は、昭和6年に竣工したJR深名線の橋梁。深名線は平成7年に廃止されたが、地元の働きかけで保存されたもの。深名線で最も工事が難航した橋で、道内初の吊足場式架設工法が採用されるなど土木工事的にも価値が高いらしい。
自分は文系だけど、こうした土木建築遺産が大好きなのでクルマを停めて観察する。
渋く美しいトラスに感心していると、橋のたもとには案内板が建っていた。そこには架橋に当たり犠牲になった一人の若い技術者の物語が書いてあった。
四葉のクローバー
鉄橋のすぐ先に道の駅森と湖の里ほろかないがあった。ここは道の駅より一段上に隣接する温泉施設「せいわ温泉ルオント」がメイン。道の駅には蕎麦屋と小さな売店、トイレしかない。
ちょっと物足らない道の駅だけど特記事項がひとつ。うちの妻はここで大量の「よつばのクローバー」を発見した。別にどうでもいい話だけど、”幸福”を探している人は行ってみてもいいかも…
朱鞠内湖
275号を北上して朱鞠内湖に到着。
ここは北海道電力が管理する発電専用の雨竜第一ダムによって堰き止められてできた人造湖で、人造湖(ダム湖)としては日本最大の面積を誇る。
発電所は立ち入り禁止でダムの全容は見えなかったが、湖畔の水際までクルマで乗り入れることができる。
冬にはマイナス30度を下回る極寒の地だけど、この日は天気も良く水面はとても穏やかだった。カヌーを楽しんでいるキャンピングカー乗りもいた。
道の駅風Wとままえ
朱鞠内湖から少し戻って国道239号(霧立国道)に入った。
霧立峠を越え日本海側の苫前へ抜けるルートで走るのは初めてだが、傾斜やカーブもきつくなく終始走りやすい道路だった。でも、沿線には何もない。出会ったのは換毛期のキタキツネぐらい。終始似たような灌木の原野が続いていた。
そんな霧立国道を抜けて日本海オロロンラインへ。ここからは稚内まで海沿いの景色の良いルート。数年ぶりだ。
海側に出て最初の道の駅風Wとままえで休憩。
この道の駅も日帰り温泉施設と宿泊施設がメインの豪華な建物で、物産館などはごく小さい。ただ、海沿いに景色のいいキャンプ場が整備されていてなかなか良いところ。今回も時間が合わないので買い物だけで先へ進んだが、風の強くないときに是非キャンプをしてみたい。
断捨離キャンパー
キャンプといえば、この道の駅で最強装備のキャンピングカーに出会った。
軽トラに1~2人用のテントという超ミニマムなスタイル。かっこいい。
大雨の際にはフライシートを張るか、キャビンに逃げ込む必要があるが、暑ささえ我慢できれば旅はできる。
誰もが一度は空想するスタイルだが、実行に移しているのは初めて見た。究極の断捨離キャンパー。思わず手を合わせ拝みたくなった。
グルメ情報
幌加内「八右ヱ門」の田舎そば
幌加内は日本一のそばの生産地らしい。萌の丘から275号を北上したのは幌加内のそばを食ってみたかったから。
ネットで調べて、最も評判が良さそうな幌加内町役場前の「八右ヱ門」という店に行く。
11時のオープンと同時に入店し、田舎蕎麦の天もりを注文。
田舎蕎麦というのは、そば粉十割で太めに打ったそばで数量限定。普通の二八蕎麦より高い。
つなぎなしの田舎そばらしく、画像のとおり太く短いそばで、歯ごたえと蕎麦の風味が楽しめ旨かった。
ただ、食べているうちに少し飽きてくる。普通の二八も食べてみたかった。
田舎と二八の両方が楽しめる二色盛りというメニューもあるので、そちらにすればよかっと少し後悔。
羽幌の南蛮エビ、イバラエビ
この日の夕食は、道の駅風Wとままえで購入した地元産南蛮エビ(甘エビ)とイバラエビ。
南蛮エビは刺身で食べた。冷凍ではない新鮮なエビで、眩しいほどの赤い色をしている。食べると味が濃く甘い。
イバラエビは冷凍物。食べるのは初めてだと思う。
すべて塩茹でして、殻をむきながら食したが、その名のとおり殻がトゲトゲだらけで、むくのが大変。味は悪くないけど、手が血だらけになってしまった。
その外のメニューはどこかのスーパーで買ったザンギ。超定番メニューだけど、北海道のスーパーはどこもザンギには工夫をしているように思う。
酒はウォッカのソーダ割りで酔っぱらう。
温泉・お風呂
てしお温泉夕映
この日は、天塩町の鏡沼のほとりにある「てしお温泉夕映」で入浴した。
施設に着くと目の前の建物がまるで廃墟のようで少しビビる。
「夕映」と表示があるが、どうやらこれは現在使っていない宿泊施設のようで、風呂は左側の別の建物だった。
てしお温泉夕映は、新しいとはいえないまでも施設はしっかりしていた。風呂は2階部分にあり、露天風呂からは鏡沼と日本海に加え夕陽と利尻富士が同時に望める絶景スポットだ。
我々もちょうど日の入りの時刻に入浴したが、この日は西の空を厚い雲が覆ってしまい、夕陽も利尻富士も見ることができなかった。
なお、この温泉には、妙な匂いがある。けっしていい香りとはいえない。
しっかり思い出せないが、目に染みるというか、アンモニア系というか、内風呂では特に匂いが鼻につくことがあった。
この香りこそ薬効あらたかな証拠かもしれないが、私はあまり好きになれなかった。
車中泊地
道の駅てしお
てしお温泉夕映から1kmほど離れた国道沿いにある「道の駅てしお」を今宵の宿泊地とした。
すでの道の駅は営業を終了しており、トイレ以外は利用できなかったが、全般的にこじんまりとした道の駅だった。
レストラン(食堂)が併設されていて、ガラス越しにしじみ汁、しじみコロッケ、しじみラーメンのメニューが見える。
そういえば、鏡沼はシジミが名物。大好物だし酒飲みでもあるので、無性にシジミが食べたくなったが手遅れだった。
レストランの営業は11:00からで、翌朝もシジミにありつくことはできず稚内に向け出発した。
コメント
お久し振りです~
私も主人が健在なら何時かは行きたい北海道旅行
特にルピナスの花が咲く丘には~花畑や景色が綺麗な所は大好きですから
とっても羨ましい~
綺麗な景色や情報など ・・・ 行ったつもりで空想しています!
奥様が見つかられた四つ葉のクローバー
沢山取れたようですがその後、何か良い事ありましたか~
旅行の記念になりますね!
N&N 様
ご訪問ありがとうございます
四つ葉のクローバーは、押し花にして旅の記念にファイルにしまっています。良いことがあったかは…?
今回の北海道は天気が不安定でしたが、晴れた日も数日あって北海道の景色を楽しめました。
夏は花がきれいですので、是非、キャンピングカーで北海道に行ってみてください。