キャブコンてどうなの? キャンピングカーのススメ 8
キャンピングカーのタイプの続きです。
ここでは、日本におけるキャンピングカーの代名詞といっても過言ではないキャブコンについて、私の個人的な感想をつらつらと書いてみます。
私自身は2台続けてキャブコンを選びました。実際に乗ったのはキャブコンだけです。どうしても偏った意見になってしまうと思いますが、ある素人が数あるキャンピングカーの中からキャブコンを選んだ理由をご紹介します。
バンコンがベストでしょ
前のページでバンコンは優等生と書きました。お世辞でもなんでありません。走行性・居住性・経済性のバランス、使い勝手から言って日本に一番合っているのはバンコン。そう言い切っても決して嘘にはならないでしょう。
しかし、我が家の場合はどうしてもバンコンの居住性に満足できませんでした。
繰り返しになりますが、一般的なバンコンにはバンクベッドのスペースがなく、トイレ用の個室の確保が難しい。この2点で私はバンコンを選びませんでした。
キャブコンの利点・欠点
では、キャブコンはどうなのでしょうか?
キャブコンには以下のような利点・欠点があると思います。
キャブコンの良いところ
- 手頃な大きさで使い勝手がよい
- レイアウト上の制約が少なくスペースを最大限生かせる
- 価格が比較的安い
- モデル数が多く、様々なタイプのなかから選べる
- ビルダーによってはスペースを生かした多様なカスタマイズが可能
キャブコンのイマイチなところ
- 走り・乗り心地がイマイチ
- 軽キャン・バンコンよりは大きく少し使い勝手が悪い
- いかにもという感じでちょっと目立ち貧乏くさい
キャブコンの魅力
手頃な大きさで使い勝手がよい
ます、キャブコンの利点から簡単に説明します。まず大きなメリットの一つがその絶妙な大きさ。
キャンピングカーのサイズの問題でよく言われるのが、2×5という言葉。七大苦のところでも書きましたが、使い勝手という意味では普通車用の駐車場枠に停められるかどうかで、機動性、使い勝手が変わってきます。
あまりに大きくて、コンビニに立ち寄るのも場所を選ぶというのでは、いつでもどこでも自由に出かけられるというキャンピングカーのメリットを生かしきれない気がします。
バンコンより室内空間が広く、かつ2m×5mという一般の駐車場枠に収まるのがキャブコンの大きなアドバンテージ。広さとクルマとしての取り回しの良さを両立させたキャンピングカーといえます。
レイアウト上の制約が少なくスペースを最大限生かせる
キャブコンのベース車両は、運転席の下がエンジンでボンネットがない、いわゆるキャブオーバータイプのトラックがほとんど。後ろの荷台部分も基本的なシャーシと燃料タンクしかないような素の状態にビルダーが架装していくことになります。
このため、スペースを最大限生かしたレイアウトが可能。2×5の枠いっぱいの箱型に作れますので、幅も高さも十分な室内空間が確保されます。実際、見てもらえればわかると思いますが、一般的なバンコンとはくらべものになりません。
モデルによって異なりますが、十分使用に耐えうるバンクベッドやトイレ用個室を備えたモデルもたくさんあります。
価格が比較的安い
また、もう一つのメリットは価格が安いことです。
これも前述のとおりですが、ベースが裸トラックですのでバンコンよりもお手ごろ感があります。 ベースがボンゴやライトエースなどのライトトラックだとさらにリーズナブルになってきます。
モデル数が多く選択肢が多い
キャブコンはたぶん日本で最も普及したタイプでしょう。多くのビルダーから様々なモデルが販売されています。夫婦2人旅を想定して、大きなダブルベッドを備えるものや、リアにもダイネットがあるもの、巨大な収納スペースを備えトランポの代わりになるようなモデルなどなど。
装備も多彩です。スペース的・構造的な制約が少ないので搭載も容易。発電機や家庭用エアコンなどなど。内装も豪華なフル装備から必要最低限のものまで多種多彩です。価格のところとも重なりますが、ボンゴなどライトトラックベースのキャブコンには、装備も必要最小限に抑えたとてもアフォーダブルなモデルがあり魅力的だと思います。
ビルダーによってはカスタマイズ(ワンオフ)が可能
すでに触れたとおり居住区間のレイアウト上の制約が少ないキャブコンは、カスタマイズの余地も大きいはず。条件が整えば広い空間を好き勝手にアレンジすることも可能です。
実際には、室内レイアウトの変更など大きなカスタマイズは難しいケースが多い多いようですが、マックレーのようにカスタマイズに積極的に応じてくれるビルダーも存在します。移動販売車の製作を手がけているところなんかも狙い目かもしれません。
そういったビルダーを見つければ、トランポ仕様でも純和室仕様でも或いはラブホテル仕様でも。お好きなキャンピングカーを他のタイプよりは安く容易に実現できる。それがキャブコンのメリットのひとつであると考えます。
ちなみに、キャブコンは購入後の改造もやりやすいと思います。声高にオススメすることではないですが、FRPは素人でも切ったり貼ったり加工が容易。自分にあったものをつくるという意味で、コスト面も含めた自由度が高いと言えるのではないでしょうか。
ここまでキャブコンのいいところ、メリットの紹介でした。次はキャブコンのイマイチなところについてです。ではでは。
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