それでも道の駅で車中泊する白黒じゃない明るいグレーでいく

道の駅の駐車場で車中泊することはいけないことなのか？

車中泊のマナー問題に関連して「本来、道の駅は車中泊できない場所である」といった声が聞こえてきますので、私なりの考えを雑文にまとめてみます。
結論から述べると、私の考えは単純で次のとおりです。
　禁止されていなければ、道の駅は夜間開放の駐車場として休憩することができる
　ゆえに一晩の休憩地として駐車場にクルマを停めさせてもらうことは可能である
以上です。
道の駅の多くは、ドライバーや旅行者の利便のため駐車場とトイレを夜間開放しています。ですので、休憩のため駐車するのであれば全く問題ありません。あくまで駐車場とし常識の範囲内で利用するのであれば車中泊は可能だと思います。

国土交通省の見解

道の駅の所管省庁である国交省は、文章で下記のとおり見解を明らかにしています。

質問
「道の駅」駐車場での車中泊は可能ですか？
回答
「道の駅」は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。
もちろん、「道の駅」は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません。
出典：国土交通省・道の相談室

国交省は、道の駅は２４時間無料で利用でき仮眠が可能と答えてくれています。我々としてはこれで十分じゃないでしょうか。
前段で「宿泊はご遠慮いただいております」と言っておきながら、後段では「もちろん、～仮眠していただくことはかまいません」とわざわざ仰っているのですから、こちらとしては謹んで仮眠させていただけば良いのです。
仮眠は何時間までとか、飲酒したら仮眠じゃないとかそんな規定やルールはありません。２４時間営業の健康ランドは旅館業法に基づく宿泊施設ではないので「仮眠室」しか置けませんが、じっくり熟睡しても仮眠は仮眠です。
前段部分に「宿泊目的の利用は遠慮」と書いたのは、その前にあるとおり、「休憩施設として造ったので、宿泊目的は想定していません」と役所としての立場を示しているだけ。真正面から「宿泊」できるか役所に聞けばこう答えざるを得ないのは当然です。
たとえば、公園管理者に「公園の通路にブルーシートを広げて酒飲みながらどんちゃん騒ぎしてもいいですよね」と聞いたらどうでしょう。管理者は困るでしょうね。本来の都市公園のあり方や周辺への悪影響を考えればとても許されない行為です。でも、この時期みんな桜の木の下で騒いでます。ゴミ処理は税金持ちで。

グレーゾーン

誤解を招くといけないので念のため申し上げると、私は上記の屁理屈を根拠に道の駅での車中泊は正しいとか、権利だなんて言うつもりは全くありません。マナー遵守を大前提にしても、車中泊を善か悪か白か黒かと問われれば、やはり白とは言い切れずグレーなんだろうと思います。
ちなみに、グレーなのは車中泊だけではありません。港湾や漁港での釣り、河川敷でのBBQ等によるごみ問題、有名観光地における観光客の生活道路への侵入など、公共の場の利用をめぐりレジャー客と関係者でトラブルになっているケースはたくさんあります。
結局、この手の問題はレジャー客側が良識をもって行動するのが解決の近道。それができずに傍若無人な行為がエスカレートすれば、ブラック判定され締め出されて終わりです。
でもそれは仕方ないこと。公共の場はみんなが常識や良心に基づいて譲り合って利用していくものです。「法令で禁止されてないから何やっても構わない」なんていうのは締め出されて当然。そんな人は公共の場を使っちゃいけないんです。
十把一絡げに巻き込まれるその他大勢の良識派はたまったもんではありませんが。

それでも車中泊を続ける

だらだらまとまらない文章になってしまいましたが、結論は最初に書いたとおり。
私は今後も道の駅で車中泊していきます。
利用に当たっては、自分の行為がグレーであることを認識し、公共の場で「休憩」させていただいているという謙虚な姿勢を忘れないようにします。
地域住民や他の利用者に後ろ指を刺されないよう、より白に近いグレーを目指して。