発電機は本当に使えるのか
先日の記事で、車中泊は地味に目立たずにやりたいと書きましたが、正直言うと自分自身どこまで実践できているのか怪しいところがあります。
特に悩ましいのが発電機の使い方。
発電機不要論
あれば間違いなく便利な快適装備が発電機です。キャンピングカーライフに欠かせないと言い切る方もたくさんいらっしゃいます。我が家のキャンピングカー選びでも、発電機の有無はとても大事な要素でした。
しかし一方で、発電機は不要という意見もよく耳にします。その理由は「騒音がうるさくて使えたもんじゃない。周りに迷惑だ」ということに尽きるでしょう。
これに対し発電機肯定派の見解は「工夫すれば騒音は抑えられるしTPOをわきまえて使用すれば問題ない。むしろ発電機が使えないほど静かなところは少ない」といったところでしょうか。
発電機は実際どの程度使えるものなのか、投資に見合うのか。キャンピングカーの購入を考えている方や発電機の後付けを検討している方にとっては、よく分からない悩ましい疑問だと思います。
うちのキャンピングカーでの例
いうまでもなく要不要はケース・バイ・ケース。一方的に論じることは無理ですが、参考までに発電機を使ってみての個人的な感想や我が家の発電機の使い方を紹介します。
あくまで一個人の見解かつ五年前に作られた古いキャンピングカーでのことですのでご了承ください。
マックレー自慢の床下発電機
我がデイブレイク号には2.8kWインバータ発電機が装備されています。これはヤマハの発電機を改造したもので「完全自立型」を謳うマックレー車の心臓部。右リアの床下にぴったりと収まり一応防音処理もされています。
購入を決める前にはキャンピングカーショーなどに何度か足を運び実物をよーく観察させてもらいました。その時は静かで騒音少ないという印象。これなら使えると購入を決めました。
実際の騒音レベルは
しかし、納車後実際に使ってみると期待したほどバラ色ではありませんでした。前車クレソンに載せていたEU16iよりはずいぶんマシですが、やはりそれなりに騒音は発生します。静かな道の駅で夜間に使えるかと問われれば、はっきり言って難しいと言わざるを得ません。
例えると、ディーゼル車のアイドリングよりは静かだけどガソリン車のアイドリングに比べるとエコモードでも騒がしい。そんな感じ。
実車で確認した筈なのにおかしいと思いましたが、キャンピングカーショーの会場で聞くのと街はずれの道の駅で夜に聞くのでは騒音の感じ方が全く異なります。夜間は発電機の騒音を打ち消してくれるような他の音がないので、思った以上に音が響き小さな音でも騒がしく感じてしまいます。
発電機を使う場面は
さて、我が家の発電機の使用状況ですが、これまで発電機を夜通し回したことは一度もありません。暑い時期のキャラバンはもっぱら高原かAC電源のあるオートキャンプ場です。また、真夏の時期は犬の負担になるのでそもそもあまり出かけません。
実際、我が家で発電機が活躍するのは概ね次の2パターン。
- 食事の際に電子レンジで食材を温める
- 暑い時期の昼間、犬をクルマに留守番させるときにルーフエアコンを稼働させる
振り返ってみると利用機会はこの程度。それ以外は基本的にサブバッテリー+ソーラーで賄えています。
自主規制
なお、使用に当たってはSAPAや多少騒がしくても問題ない場所を除き、発電機の使用は夜21時までと自主規制しています。
(短時間の使用なら許してもらえるだろうという勝手な解釈で、合理的な理由は全くありません。正直言えば状況によってはもう少し遅い時間でも回してしまったことがあります)
発電機いらないんじゃないの
この程度の使い方なら発電機は無くてもよいのではと思われるかもしれません。
確かに私はヘビーユーザーではありません。しかし発電機が不要かと聞かれればそれはノー。絶対必要だと答えます。
なぜなら、地方のスーパーや道の駅などで手に入れた地元の食材で一杯やるのが旅の目的でもある我が家では電子レンジは必需品です。深夜以外はいつでも電子レンジが使えるというのは非常に便利で助かります。
いざという時に備えて
またなによりも、予想外のトラブルに備えるという意味で発電機はとても心強い存在です。
渋滞等で目的地にたどり着けず暑苦しい中一晩過ごさなくならなくなった場合などは、SAPAなど発電機が回せそうな場所を見つけてルーフエアコンを使えばOK。
ペット連れで旅するのが前提の我が家では実際に使うかはともかく「発電機+ルーフエアコン」があるという事実が旅に安心感を与えてくれるのです。
さらにこれはおまけですが、私はキャンピングカーに大規模災害時の避難所機能を期待しています。そうした非常時には発電機の有無がけっこう大きなポイントなるのではないかと思っています。
まとめると
105dBはある雑音のような迷走記事ですが言いたいことをまとめると次のとおりです。
- 発電機は便利だけどやっぱりうるさい。夜間の使用は基本的には難しい
- そうした制約を承知したうえで、それでもメリットを感じるのであれば発電機を導入すべき
- 個人的には、万が一の保険という意味だけでもメリット大だと考える
人それぞれ違います
ちなみに蛇足ですが、日本のキャンピングカー界隈では、
- 日本の夏は暑い
- ルーフエアコンがなければ夏にキャンピングカーが使えない
- ゆえに発電機は必須である
という非常に分かりやすい3段論法を見かけます。これはこれで間違いのない真理ですが絶対だとは思えません。
この論法では、まるでなにか「夏=キャラバン」という強迫観念があるかのようです。
でも本当に暑い夏に無理して出かけなくてはいけないのでしょうか。
「お前らみたいな子供無しの役立たず夫婦と一緒にするな」とお叱りを受けそうですが、キャンピングカーの利用形態は人それぞれ。固定観念に縛られずに自分なりの使い方をよく考えてみることが大切です。
割り切りも大事です
夏はAC電源のついたキャンプ場にしか行かないという人は、もしかしたらルーフエアコンのみ発電機無しなんていう仕様もありえるのかもしれません。
「たいして使いそうもないものに何十万円も出すぐらいなら暑い時期の使用は控える」という割り切りもありだと思います。どこかのブログで読みましたが、ヨーロッパでは冬の間はほとんどキャンピングカーを使わないらしいですよ。
最後に
コストや耐久性などを考えるとリチウムイオンバッテリーや燃料電池の普及はまだまだこれから。しばらくは発電機に頼るしかなさそうです。
消音BOXなどでうまく騒音問題に対処できればいいですが、そうでない場合は騒音に注意しながら発電機を上手く使いこなしていくしかありません。付近の車中泊者や周辺の住民の方に配慮し常識のある発電機の利用に努めたいものです。
コメント
ご無沙汰しています。
我が家もクレソンの時、導入を検討しましたが
騒音はちょっと置いといて、当時はルーフエアコン、
ジェネ、収納庫、他工賃でやはりコストの面で見送りました。
今まで無いまま来てしまったので慣れてしまったのですが
それでもたまにこんな時にジェネあればなぁ~と思う事は
ありますが当時よりは思いが冷めてしまった感じです。
でもやはり、災害用としては欲しいアイテムなのは
変わっていません。
亀萬 様
ご訪問ありがとうございます
ジェネレーターはつけるかつけないか悩む装備の一つだと思います。
あれば便利なのはもちろんですが、なければないで問題ないという方も多いですね。
むしろソーラーパネルの方がキャンピングカーに合うと思います。
ただ、東日本大震災で自宅が計画停電になったときは、発電機があってとっても助かりました。
初めまして!
今回コメント致します
我が家はジェネレーターを良く使用しています
かえって外部電源を使用する機会が有りません
何故ならキャンプではなく旅行がメインなので電装系を強化しています
なので現在はオーニングも付けていません
必要になれば後付け出来ますので!
ソーラーも付けていますがエアコンや電子レンジを使用する時はやはり
発電機がないと電力不足に陥りピコピコランプが点滅し特に冷蔵庫の場合
食材がやばくなります(何度か遭遇し発電機で復活です)
発電機を使用する時は道の駅をなるべく避けて使用しています
RVパークを利用すれば電力確保できるのですが
目的地方面に無いことが多くいまだに利用していません
一応キャンカー歴はピカピカの1年生です
N&N 様
はじめまして
コメントありがとうごさいます
ジェネレーターを上手く使いこなされているようですね。
キャンピングカーの楽しみ方は百人百様ですので最低限のマナーは守りつつ自分のスタイルでキャラバンができればと思います。
今後もキャンピングカーライフを楽しんでください。
発電機でエアコンを
回されているとありましたが、エアコンは何をお使いですか?
コウムライチオ 様
お返事が遅くなって誠に申し訳ございません。
エアコンは、ピアクールというルーフエアコンです。
マックレー標準はコールマンのルーフエアコンですが、私は当時話題になっていたピアクールにしました。
でも、このエアコンはあまりお勧めしません。
我が家の場合、発電機は必需品になっています。
当初、ウインドエアコン・電子レンジ・湯沸かし器などにインバーターを使っていましたがやはりバッテリーへの負担が大きく、長時間の使用は無理があり、最終手段として発電機です。
我が家ではデイブレイクのような車載発電機ではないので少しでも騒音の影響を減らすため防音BOXを自作して使用しています。
使用状況は、SA・道の駅などで朝晩の食事時に電子レンジと湯沸かし時のみ約10分程度の使用、レストランでの昼食時、ペットの犬を車中に残すときなどのエアコン駆動用と、熱帯夜に寝る前に車内を冷やすためエアコンを使用する場合など、この場合は道の駅なら端っこに止めて騒音の影響の出ない場所を選んでとめています。
もっと騒音の少ない発電機が出てくると良いですね。
レオじじい様
コメントありがとうごさいます
発電機は使う側の心掛けが大事ですね。上手く使えばキャンブの快適性が向上しますから私も使えるシチュエーションであれば積極的に使います。
私も防音対策を強化しようといろいろ考えているのですが、現実にはまだ手つかずの状態です。
高度な工作技術をお持ちのレオじじいさんが羨ましい限りです。
発電機の騒音を軽減されている工夫、実際にどうのようにされているか教えて下さい。
コウムライチオ 様
個人的な事情によりお返事が遅れてすみません。
発電機の騒音対策ですが、私は今のところ真剣に取り組んではいません。
前車の時はブリキ缶や鉄パイプで消音器(マフラー)をつくって取り付けたりしていましたが、根本的な対策は手間とお金がかかるのでデイブレイクでは特にやってません。
まわりに迷惑を掛けそうなときは使いません。
お役に立てずすみません。
皆様の御悩み、これで如何でしょう?
http://www.eco-rt.jp/bouon/top.html
と思いました